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矯正中の食事 食べやすいもの・避けるべきもの
歯列矯正、お疲れ様です。念願の治療が始まったものの、「装置が痛くて噛めない」「食べ物がすぐ詰まる」など、毎日の食事に頭を悩ませていませんか?食事のストレスは、治療のモチベーションにも影響しかねません。
しかし、ご安心ください。実は、食事の工夫は治療を成功に導く大切な「治療の一部」であり、少しのコツで食事の質(QOL)は大きく向上します。この記事では、調整後の痛みが強い時期でも食べられる具体的なメニューから、コンビニで手軽に買える食品、外食を楽しむポイントまで、あなたの「困った!」を解決する情報を網羅しました。
もう食事で悩むのは終わりにし、治療期間をもっと快適に過ごしましょう。
矯正中の食事で押えるべき3つの基本
矯正治療が始まると、食事に関する不安や疑問が出てきますよね。 でも、いくつかの基本的なポイントを知るだけで、食事の悩みは軽くなります。 矯正中の食事で大切なのは、次の3つの基本です。
- 装置とお口にやさしいものを選ぶ
- 食べやすいように調理を工夫する
- 食べ終わったらすぐにお掃除する
これらの習慣は、装置の故障を防ぎ、むし歯や歯周病から歯を守ります。 実は、食事の注意点を守ること自体が、治療を成功に導く大切な「治療の一部」なのです。 「予防は最初の治療である」という考え方と同じで、日々の食事が治療の進み具合に影響します。
ワイヤー・ブラケット矯正の食事注意点
ワイヤーやブラケットは歯にしっかり固定されているため、食事には少し注意が必要です。 装置が外れたり、ワイヤーが曲がったりしないよう、以下の点に気をつけましょう。
- 硬い食べ物 せんべいやナッツ、硬いパンの耳は、装置に強い力をかけてしまいます。 りんごやニンジンのような硬い野菜や果物は、丸かじりは避けましょう。 小さく切ったり、すりおろしたりすると安心して食べられます。
- くっつきやすい食べ物 キャラメルやお餅、ガムなどは装置にまとわりつき、取るのが大変です。 むし歯の原因菌のエサにもなりやすいので、できるだけ控えましょう。
- 繊維が多くてからまりやすい食べ物 ほうれん草やえのき、ニラなどは、細い繊維が装置のすき間に絡まりがちです。 食べる際は、あらかじめ細かく刻んでおくと、食後のお手入れが楽になります。
マウスピース矯正(インビザラインなど)の食事ルール
マウスピース矯正は、食事の時に自分で装置を外せるのが大きなメリットです。 そのため、食べ物の種類に厳しい制限はほとんどありません。 しかし、治療を快適に進めるには、絶対に守ってほしい大切なルールがあります。
- 食事の時は必ずマウスピースを外す つけたまま食事をすると、装置が割れたり変形したりする恐れがあります。 また、食べかすが歯と装置の間に閉じ込められ、むし歯のリスクが高まります。
- 水以外の飲み物は外して飲む ジュースやお茶、コーヒーは、装置の着色や変形の原因になります。 特に糖分を含む飲み物は、むし歯のリスクを非常に高めてしまいます。
- 食後は歯をみがいてから装着する お口の中に食べかすが残ったまま装置をつけると、細菌が繁殖しやすくなります。 必ずお口の中を清潔にしてから、マウスピースを戻しましょう。
ルールを守ることで、食事の楽しさを損なうことなく治療を進められます。 実際に、マウスピース矯正は食事に関する生活の質(QOL)を大きく向上させることが研究でも報告されています。
装置の破損や痛みの原因になる避けるべき食べ物リスト
矯正装置はとても精密に作られています。 装置のトラブルで治療が長引かないよう、特に注意したい食べ物をまとめました。 矯正を始めたばかりで痛みがある時は、特に参考にしてください。
| 種類 | 注意が必要な食べ物の例 |
| 硬いもの | ナッツ類、氷、せんべい、フランスパン、りんごやニンジンの丸かじり、骨付き肉、ポップコーンの芯 |
| くっつきやすいもの | キャラメル、ガム、お餅、グミ、ソフトキャンディー、ドライフルーツ、水あめ |
| 挟まりやすいもの | ほうれん草、ニラ、えのきなどの葉物・きのこ類、とうもろこし、ごま、細い麺類 |
| 前歯で噛み切るもの | ハンバーガー、サンドイッチ、おにぎり、とうもろこし(かぶりつき) |
これらの食べ物を完全に禁止するわけではありません。 調理法を工夫したり、一口サイズに小さく切ったりすれば、食べられるものもたくさんあります。 何に注意すべきかを「知っておく」ことこそが、トラブルを防ぐ最も大切なことです。
【痛み・状況別】おすすめの食べ物と市販品リスト
矯正治療中は、装置に食べ物が挟まったり痛んだりして食事が大変ですよね。 特にワイヤーを調整した後の数日は、何を食べれば良いか悩む方も多いです。 しかし、食事の選び方を少し工夫するだけで、悩みは大きく減らせます。 ここでは痛みや状況に合わせた食べ物リストを、具体的にご紹介します。
調整直後の痛みが強い時期でも食べやすいメニュー
調整後の数日間は、歯が動くための正常な反応で痛みが出やすい時期です。 この痛みは数日で落ち着くことがほとんどですが、個人差があります。 この期間は、歯やあごに負担をかけない柔らかい食事を心がけましょう。 無理せず乗り切ることが、健康な噛み合わせを育てる治療の第一歩です。
痛いときにおすすめのメニュー
- 主食 お粥、雑炊、リゾット、柔らかく煮込んだうどんなど。
- 主菜 茶碗蒸し、スクランブルエッグ、豆腐、魚の煮付け、ひき肉のあんかけなど。
- 副菜 ポタージュスープ、マッシュポテト、野菜の煮物など。
- デザート・その他 ヨーグルト、プリン、ゼリー、ムース、よく熟したバナナなど。
これらのメニューは、あまり噛まなくても栄養が摂れるため、痛みが強い時期にぴったりです。 痛みが和らいできたら、少しずつ普段の食事に戻していきましょう。 正しい咀嚼(そしゃく)機能を育てることも、矯正治療の大切な目的の一つです。
コンビニやスーパーで手軽に買える食品・おやつ
忙しい時や料理が大変な時は、市販品を上手に活用しましょう。 コンビニやスーパーには、矯正中でも安心して食べられるものがたくさんあります。 賢く選んで、毎日の食事の負担を軽くすることが大切です。
手軽に買えるおすすめ食品リスト
| 種類 | 具体例 |
| 食事系 | レトルトのお粥・スープ、茶碗蒸し、温泉卵、絹ごし豆腐、サラダチキン(細かくほぐす)、かにかま |
| おやつ | ヨーグルト(固形物なし)、プリン、ゼリー飲料、飲む栄養補助食品、バナナ |
| 飲み物 | 野菜ジュース、スムージー、豆乳、プロテイン飲料 |
意外な選択肢として、介護食やベビーフードのコーナーも見てみてください。 これらは栄養バランスが考えられており、飲み込みやすい工夫もされています。 味付けも豊富なので、食事のバリエーションを増やすのに役立ちます。
外食でも困らない!お店選びとメニューのポイント
「矯正中は外食を楽しめない」と諦める必要は全くありません。 お店やメニュー選びのコツさえ知れば、食事会も安心して楽しめます。 食事の制限が心理的な負担にならないよう、息抜きも大切です。 ある研究では、治療のタイミングが心理面に与える影響は少ないとされていますが、日々の食事のストレスは別です。上手に外食を取り入れて、治療のモチベーションを維持しましょう。
お店選びのポイント
- 和食店 煮物や豆腐料理、うどん、お粥など柔らかいメニューが豊富です。
- 中華料理店 あんかけ料理やスープ、点心(シュウマイなど)がおすすめです。
- ファミリーレストラン ハンバーグやグラタン、ドリアなど、選択肢がたくさんあります。
メニュー選びのコツ
- スープや煮込み料理など、調理で柔らかくなっているものを選びましょう。
- ステーキなどの硬い肉料理は避け、ハンバーグなどを選びます。
- 必要であればナイフとフォークをもらい、自分で一口サイズに切りましょう。
栄養バランスを補う簡単レシピのアイデア
柔らかいものばかり食べていると、栄養が偏りがちになることがあります。 しかし、歯を支える骨や歯ぐきの健康には、バランスの取れた食事が欠かせません。 「予防は最初の治療である」という言葉通り、栄養管理も治療の重要な一部です。 調理の工夫で、手軽に美味しく栄養を補いましょう。
簡単!栄養満点レシピ
- 具沢山スムージー バナナ、ほうれん草、ヨーグルト、牛乳などをミキサーにかけるだけです。 タンパク質を補いたい時は、プロテインパウダーを加えるのも良い方法です。
- 野菜のポタージュ かぼちゃや人参などを柔らかく煮て、ミキサーにかければ完成です。 食物繊維やビタミンを手軽に摂取でき、体も温まります。
- ふわふわ豆腐ナゲット 鶏ひき肉と水切りした豆腐を混ぜて焼きます。 歯ぐきや骨の材料となるタンパク質をしっかり摂ることができます。
矯正中の食事ストレスを解消する4つの工夫
矯正治療中は、食事に関する悩みやストレスを感じることが少なくありません。 食べたいものが食べられなかったり、装置に食べ物が詰まったりします。 しかし、食事は毎日のことであり、生活の質(QOL)に関わる大切な時間です。 少しの工夫で食事の悩みは軽くなり、もっと快適に過ごすことができます。 ここでは、食事のストレスを解消するための4つの具体的な工夫をご紹介します。
食材を「刻む・煮込む・潰す」調理のコツ
痛みがある時や装置に慣れない時期は、調理法を変えるだけで食事が楽になります。 硬いものや繊維質の多い食材も、ひと手間加えることで美味しく食べられます。 この工夫は、装置への負担を減らし、治療をスムーズに進めるためにも重要です。
- 刻む 肉やほうれん草、きのこ類などの繊維が多い野菜は、細かく刻みましょう。 ワイヤーに絡まりにくくなり、食後のお手入れが簡単になります。 フードプロセッサーを使えば、ハンバーグやミートソースなども手軽です。
- 煮込む にんじんや大根などの硬い根菜類は、スープや煮物で柔らかくしましょう。 圧力鍋を使えば、かたまり肉や魚の骨まで柔らかく調理できます。 噛む力をほとんど使わずに、しっかり栄養を摂ることが可能です。
- 潰す じゃがいもやかぼちゃは、加熱してマッシュ状にすると食べやすくなります。 バナナやアボカド、豆腐などはそのままでも潰しやすく、栄養補給に役立ちます。
正しい咀嚼(そしゃく)はあごの発達に大切ですが、矯正中は難しい場面もあります。 痛みがある時は無理せず、調理の工夫で栄養を摂ることを優先しましょう。
カレーやコーヒーなど着色しやすい飲食物との付き合い方
矯正装置、特にブラケット周りのゴムやマウスピースは着色しやすい性質があります。 色の濃い食べ物や飲み物に含まれる色素が、表面に付着するためです。 完全に避けるのは難しいですが、上手に付き合うことで着色を抑えられます。
- ワイヤー・ブラケット矯正の場合 カレーやミートソースなどを食べた後は、できるだけ早く歯みがきをしましょう。 コーヒーや紅茶、赤ワインを飲む際は、ストローを使うのがおすすめです。 歯の表面に液体が直接触れるのを防ぎ、着色のリスクを減らせます。
- マウスピース矯正の場合 食事や間食の際は、必ずマウスピースを外してください。 水以外の飲み物をつけたまま飲むと、装置と歯の間に糖分が閉じ込められます。 これはむし歯のリスクを非常に高めるため、絶対に避けましょう。
食後は歯みがきをしてからマウスピースを戻すのが基本です。 難しい場合は、水でよく口をすすぐだけでも着色予防に効果があります。
食べ物が装置に詰まった時の対処法と口腔ケア
矯正装置に食べ物が詰まると、見た目が気になるだけでなく衛生的にもよくありません。 むし歯や歯ぐきの炎症、口内炎の原因になるため、早めに取り除きましょう。 詰まってしまった時は、慌てずに適切な方法でケアすることが大切です。
詰まった時に役立つケア用品
| ケア用品 | 特徴と使い方 |
| 歯ブラシ | まずはヘッドが小さく毛先の柔らかい歯ブラシで、装置の周りを優しくみがきます。 |
| タフトブラシ | 毛先が小さくまとまっており、ブラケットの周りなど細かい部分の掃除に便利です。 |
| 歯間ブラシ | ワイヤーの下や、歯と歯の間に挟まった食べかすを取り除くのに役立ちます。 |
| 矯正用フロス | ワイヤーの下に糸を通しやすいように工夫されたフロスを使うと、簡単にお手入れができます。 |
無理に爪楊枝などで取ろうとすると、歯ぐきを傷つけたり装置を壊したりする恐れがあります。 上記のケア用品を使っても取れない場合は、無理せず歯科医院にご相談ください。 丁寧な口腔ケアは、トラブルを防ぐ「予防的な治療」の一つです。
食事制限をきっかけに健康的な食生活を習慣化する
矯正中の食事制限は、大変なことばかりではありません。 硬いお菓子や糖分の多いジュースを自然と避けるようになる良い機会です。 ご自身の食生活を見直し、より健康的な習慣を身につけるチャンスと捉えましょう。
- バランスの良い食事を意識する 豆腐、卵、魚、野菜スープなど、柔らかくて栄養価の高い食材を取り入れましょう。 歯を支える骨や歯ぐきの健康には、バランスの取れた食事が欠かせません。
- 間食の習慣を見直す だらだらと食べる習慣は、お口の中に酸ができやすい環境を作り、むし歯のリスクを高めます。 食事の時間を決めることで、お口の健康を守りやすくなります。
- お口の健康への意識を高める 矯正治療を始めると、自分の歯や口の中の状態に以前より関心を持つようになります。 ある研究では、矯正治療によって食事や会話が快適になり、生活の質(QOL)が向上することが示されています。 「予防は最初の治療である」という言葉通り、この機会を活かして、将来の健康な歯並びを維持する習慣を身につけましょう。
まとめ
今回は、矯正中の食事について、食べやすいものや避けるべきもの、ストレスを減らすための工夫を詳しくご紹介しました。
矯正治療中の食事は、装置のトラブルを防ぎ、治療をスムーズに進めるための大切な「治療の一部」です。硬いものや粘着性のあるものを完全に我慢するのではなく、「小さく切る」「柔らかく煮込む」といった調理の工夫で、食事の選択肢は大きく広がります。
調整直後で痛みがある時は無理せず、お粥やスープ、ヨーグルトなどを上手に取り入れましょう。 この記事でご紹介したリストやレシピを参考に、少しでも食事のストレスを減らし、前向きな気持ちで治療を続けてくださいね。 不安なことや困ったことがあれば、一人で悩まずに、いつでもかかりつけの歯科医師に相談しましょう。
追加情報
[title]:
治療のタイミングは、ツインブロック療法の臨床的および心理的な結果に影響するか? 【要約】
- DESIGN:
- この研究は、3つの病院の歯科矯正ユニットで行われた多施設、二腕並列の無作為化比較試験です。
- 研究には合計75人の患者が参加し、41人が即時治療群(ITG)、34人が18ヶ月遅延治療群(LTG)に無作為に割り当てられました。
- 両方の患者グループは、研究中に同じツインブロック装置を使用しました。
- 治療期間中は、フルタイムで装着し、食事中を含むが、接触スポーツや水泳中は外すように指示されました。
- 結節間距離の2〜4 mmの減少を臨床的エンドポイントと定義しました。
- この後、次のデータ収集ポイントまで、装置は夜間のみ着用するようになり、18ヶ月の期間で治療を終了させるためのウィンドウ期間が設けられました。
- ブラインドされた臨床医は側頭側面写真を使用して骨格変化を測定し、研究モデルを通じた結節変化も測定しました。
- 心理的影響は、Oral Aesthetic Subjective Impact Scale(OASIS)とOral Health Quality of Life(OHQL)の2つの質問紙を使用して測定されました。
- データは、患者が最初に研究に登録した時点(DC1)、登録後18ヶ月(DC2)、登録後3年(DC3)から収集されました。
- CASE SELECTION:
- 研究には、合計41人の男子と34人の女子が含まれました。
- 男子の年齢は12歳の誕生日から13.5歳まで、女子は11歳の誕生日から12.5歳までの範囲でした。
- さらなる参加基準には、2級の骨格パターンと7 mm以上の結節が含まれていました。
- 除外基準には、非白色人種のカウカージャン起源の患者、12.5歳以上の女子、および13.5歳以上の男子も含まれていました。
- さらに、口唇口蓋裂の既往歴、下顎の非対称性、筋ジストロフィー、治療に準拠できない一般的な健康状態、医学的に診断された成長の過剰または不足、歯科的に適合していない状態、または既に矯正治療を受けたことのある患者は研究に含まれませんでした。
- DATA ANALYSIS:
- データ分析にはSPSSバージョン25ソフトウェアが使用されました。
- 形式的な統計的テストは行われませんでした。
- 2つの群間でスコアを分析・比較するために、独立したt検定が使用されました。
- すべての分析は有意水準0.05で行われました。
- 調査医の信頼性はBland-Altman一致限界を使用して評価されました。
- RESULTS:
- ITGはDC1-DC2の期間中のみ治療を受けていたため、臨床的な結果の比較はできませんでした。
- 心理的な結果に関しては、ITGとまだ治療を開始していないLTGを比較した結果、有意な影響は見られませんでした(OASIS P = 0.53、OHQL P = 0.92)。
- ITG(DC1-DC2)とLTG(DC2-DC3)のツインブロック療法の治療効果を比較すると、研究モデルの結節と頭蓋側面変化は、顎下部の高さ(臨床的に有意ではないと判断された)と下顎単位長さを除いて、統計的に有意ではありませんでした。
- グループ間を比較した場合、治療後の心理的な結果には統計的な有意性はありませんでした(OASIS P = 0.30、OHQL P = 0.85)。
- 結論:この研究の結果から、12歳8か月の男子と11歳8か月の女子(平均年齢)の青年期は、ツインブロック療法のために18ヶ月待っても臨床的または心理的に不利にはならないことが示唆されます。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37402907
[quote_source]: and Malhi G. “Does the timing of treatment affect the clinical and psychological outcomes of Twin-block therapy?” Evidence-based dentistry 24, no. 3 (2023): 112-113.
[title]: Interceptive orthodontics: awareness and prevention is the first cure.
早期介入的矯正:認識と予防が最初の治療 【要約】
- 乳歯期と混合歯期の正しい発育が小児の口腔健康に極めて重要であり、早期介入的矯正はその過程で基本的な役割を果たす。
- 介入の年齢層を0~3歳、4~6歳、6歳以上と3つの段階に分け、それぞれの特徴に応じた対応が必要。
- 0~3歳:母乳育児の利点、離乳食開始による顎の発達促進、筋緊張低下や舌の位置の異常の早期発見と介入、適切な食事・生活習慣の指導が重要。
- 4~6歳:乳歯列、上顎・下顎骨の発達への注意、おしゃぶり、指しゃぶり、口呼吸、異常な嚥下などの習慣の早期介入と矯正が必要。
- 6歳以上:歯列弓のスペース、乳歯の自然脱落、永久歯の萌出と咬合関係、上下顎の咬合関係の綿密な観察。必要に応じて固定式または可動式の矯正装置を使用。
- 早期診断と、小児とその両親を診る他の医療従事者(小児科医、産婦人科医、言語聴覚士など)との情報共有が不可欠。
- 顎変形や口腔機能(呼吸、睡眠、咀嚼、摂食)に影響を与える状態は、最初の乳歯の萌出前、つまり最初の歯科受診時よりもずっと前に、就学前年齢で最初の兆候が現れることが多く、家族への啓発が重要。
- 認識と予防が最初の治療であるという意識を、小児歯科に関わる全ての人(患者と医療従事者)に伝える必要がある。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36853207
[quote_source]: and Paglia L. “Interceptive orthodontics: awareness and prevention is the first cure.” European journal of paediatric dentistry 24, no. 1 (2023): 5.
[title]: Surgical technique experience and results for concealed penis.
埋没陰茎に対する手術手技:経験と結果 【要約】
- 埋没陰茎は、正常サイズの陰茎が恥骨組織に隠れて機能的・心理的な問題を引き起こす疾患である。Maizels分類に基づき、埋没型、ウェブ型、トラップ型などに分類される。本研究は、Borsellinoらが提案した手術手技を用いた患者の転帰を評価することを目的とした。
- 2020年1月から2023年12月までに埋没陰茎と診断され、手術を受けた39例(平均年齢8.2歳、追跡期間1~2.5年)のレトロスペクティブな解析を行った。手術は全身麻酔下で行われ、陰茎体の完全な剥離、異常なダーツ筋癒着の剥離、正常な陰茎恥骨角および陰茎陰嚢角の回復が含まれる。皮膚欠損がある場合は、背側皮膚弁や腹側V-Y形成術などの矯正術が用いられた。
- 平均手術時間は66分であった。多くの患者が術後早期に浮腫と疼痛を経験した。早期再発は4例(10.2%)に観察され、肥満患者に多くみられた。陰茎回転と美容上の満足度の低さは1例に認められた。長期的な美容的転帰は、患者と家族の両方から肯定的に評価された。
- 本研究で使用された手術手技は、埋没陰茎の矯正に有効かつ信頼性の高い方法であることがわかった。この方法は、合併症発生率が低く、適用が容易で、患者の満足度が高いことを示した。早期手術介入(12~24ヶ月)は、身体的および心理的転帰に有益と考えられる。術後の指導と食事療法の推奨は、手術アプローチの成功に寄与すると考えられる。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40214793
[quote_source]: Yener S, Ayyıldız HNK, Güvenç FT, Yıldız ZA and İlçe Z. “Surgical technique experience and results for concealed penis.” Pediatric surgery international 41, no. 1 (2025): 113.
[title]: Hypohidrotic Ectodermal Dysplasia.
低汗性外胚葉異形成症 【要約】
- 低汗性外胚葉異形成症(HED)は、発毛不良、発汗機能低下、先天性歯牙欠損を特徴とする疾患です。
- クラシックHEDは乳幼児期以降、身体的特徴から診断可能です。男性ではヘミ接合性EDA遺伝子の病原性バリアント、男女ではEDAR、EDARADD、またはWNT10A遺伝子の二対立遺伝子病原性バリアントの同定が診断確定となります。軽症HEDは女性ではヘテロ接合性EDA、EDAR、EDARADD、またはWNT10A遺伝子の病原性バリアントの同定、男性ではヘテロ接合性EDAR、EDARADD、またはWNT10A遺伝子の病原性バリアントの同定により診断されます。
- 治療は症状に応じた対処療法が中心です。具体的には、少ない乾燥した髪のためのウィッグやヘアケア製品、暑さ対策、乾燥肌のためのスキンケア、早期の歯科治療(歯の接着、矯正、インプラント、義歯の交換、食事指導、口腔内潤滑剤の使用、フッ素処理)、鼻や耳の分泌物除去、目薬、呼吸器感染症や喘息の管理などが含まれます。1歳から6~12ヶ月毎の歯科検診、皮膚・毛髪・眼科・呼吸器症状の定期的な評価が必要です。
- 遺伝カウンセリングでは、EDA関連HEDはX連鎖劣性遺伝、EDAR、EDARADD、WNT10A関連HEDは常染色体劣性または常染色体優性遺伝を示します。それぞれの遺伝様式に基づき、発症リスクや遺伝する確率を説明します。家族内で病原性バリアントが特定されている場合は、出生前診断や着床前診断も可能です。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20301291
[quote_source]: Adam MP, Feldman J, Mirzaa GM, Pagon RA, Wallace SE, Amemiya A, Wright JT, Grange DK and Fete M. “Hypohidrotic Ectodermal Dysplasia.” , no. (1993): .
[title]: Impact of orthodontic treatment with aligners on the oral health-related quality of life of patients with trisomy 21.
21トリソミー患者におけるアライナーを用いた矯正治療の口腔健康関連QOLへの影響 【要約】
- 21トリソミー患者(T21群、n=10)と非症候群患者(対照群、n=20)の計30名を対象に、インビザラインを用いた矯正治療が口腔健康関連QOL(OHRQoL)に与える影響を評価した。
- 両群ともインビザラインを用いて同等の治療パラメーターで治療を行い、治療開始前(T0)、開始後30日(T1)、180日(T2)、365日(T3)に、OHIP-14(患者自身、必要に応じて介護者同伴)とOHDS(介護者)を用いて評価を行った。統計解析にはFriedman検定(Bonferroni補正)とMann-Whitney検定を用いた(p<.05)。
- OHDSの結果、T21群において、食事とコミュニケーションの領域、および総合スコアにおいて、アライナー治療がQOLを有意に改善した(p<.05)。
- OHIP-14の結果、対照群では各時点間に有意差は認められなかったが、T21群では有意な改善が認められた(p<.05)。
- アライナー治療は、特に食事とコミュニケーションに関する問題において、21トリソミー患者のOHRQoLを改善させることが示唆された。介護者もその改善を認めていた。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39261991
[quote_source]: Taniguchi A, Bittencourt JM, Paiva SM, Fernandes TMF, Almeida MR, Almeida-Pedrin RR, Conti ACCF, Bespalez-Neto R and Pedron Oltramari PV. “Impact of orthodontic treatment with aligners on the oral health-related quality of life of patients with trisomy 21.” Special care in dentistry : official publication of the American Association of Hospital Dentists, the Academy of Dentistry for the Handicapped, and the American Society for Geriatric Dentistry 44, no. 6 (2024): 1781-1787.