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抜歯即時インプラントとは

歯を抜かなければならなくなったとき、多くの方が不安に感じます。

「治療に時間がかかるのは困るな…」 「歯がない間の見た目が気になる…」 「手術は一度で終わらせたい…」

このようなお悩みや不安に応える治療法の一つが、抜歯即時インプラントです。 歯を抜いたその日のうちにインプラントを埋め込むことで、従来のインプラント治療にはない、さまざまなメリットが期待できます。

抜歯と同時にインプラントを埋入し治療期間を大幅に短縮

抜歯即時インプラントが選ばれる主な理由の一つは、治療にかかる期間を短縮できることです。

まず、通常のインプラント治療がどのような流れで進むか見てみましょう。

【通常のインプラント治療の流れ】

  1. 抜歯と治癒期間  歯を抜き、歯があった場所の骨や歯ぐきがしっかりと治るのを待ちます。この期間は、およそ2ヶ月から6ヶ月ほど必要です。
  2. インプラント埋入手術  歯ぐきが治った後、インプラントを埋め込むための手術を行います。
  3. 骨との結合期間  埋め込んだインプラントとあごの骨が、しっかりとくっつくのを待ちます。この期間は、およそ3ヶ月から6ヶ月ほどかかります。
  4. 人工歯の装着  最後に、型取りをして作った人工の歯(被せ物)を装着して治療完了です。

このように、歯を抜いてから最終的な歯が入るまで、合計で半年から1年近くかかることも少なくありません。

一方で、抜歯即時インプラントは、1番の「抜歯」と2番の「インプラント埋入手術」を同じ日に行います。 歯を抜いたばかりの穴をそのまま利用するため、骨や歯ぐきが治るのを待つ期間が不要になります。 これにより、全体の治療期間を数ヶ月単位で短縮することが可能になるのです。

手術回数が少なく身体的・精神的な負担を軽減

手術に対する不安は、誰しもが感じるものです。 抜歯即時インプラントは、手術の回数を減らすことで、心と身体の両方にかかる負担を軽くすることができます。

項目 抜歯即時インプラント 通常のインプラント治療
外科手術の回数 1回
(抜歯とインプラント埋入を同時に実施)
2回
(抜歯の手術とインプラント埋入の手術が別々)
身体的な負担 手術が1回で済むため、麻酔の回数も少なく、術後の痛みや腫れも少ない傾向にあります。 抜歯とインプラント埋入の2回、手術による身体的な負担がかかります。
精神的な負担 手術への緊張や不安を感じる機会が1回で済みます。また、治療期間が短いことで、通院のストレスも軽減されます。 手術が2回あるため、その都度、精神的な準備や緊張が必要になります。

歯がない期間を作らず、仮歯によってすぐ見た目を整えることが可能です。

「歯を抜いた後、見た目はどうなってしまうの?」

これは、特に人から見えやすい前歯の治療で、多くの方が心配される点です。 抜歯即時インプラントは、この「審美性(しんびせい)」、つまり見た目の美しさをすぐに取り戻せるという大きな特徴を持っています。

お口の状態にもよりますが、抜歯とインプラントの埋め込み手術を行ったその日のうちに、仮の歯を装着することが可能です。

この仮歯があることで、日常生活で口元を気にする必要がなく、食事や会話もスムーズに行えます。 歯がまったくない期間が生じないため、周りの人に治療していることを気づかれにくいという利点もあります。

適応症例が限られ骨の状態によっては適用できない

これまで多くのメリットをお伝えしてきましたが、残念ながら抜歯即時インプラントは、誰でも受けられる治療法ではありません。 この治療を成功させるためには、いくつかの条件をクリアしている必要があります。

【抜歯即時インプラントが可能な方の主な条件】

  • 十分な骨の量と厚みがあること  抜いた歯の周りに、インプラントをしっかりと支えられるだけの健康な骨が残っている必要があります。  特に、インプラントの外側(頬側)の骨の壁がしっかりしていることが重要です。
  • 歯ぐきの状態が良好であること  重度の歯周病にかかっていないなど、歯ぐきが健康な状態であることが求められます。  歯ぐきの厚みなども治療結果に影響します。
  • 抜歯の原因が歯の根の破折などで、感染が少ないこと  歯の根の先に大きな膿の袋があるなど、感染がひどい場合は、まず感染を治してから治療を行う必要があり、この治療法は適用が難しくなります。
  • 全身の健康状態が良好であること  コントロールされていない糖尿病や骨粗しょう症など、手術や骨の結合に影響を与える病気がないことも重要です。

このように、抜歯即時インプラントは、お口の中や全身の状態をCT撮影などで精密に検査した上で、慎重に適用を判断する必要があります。

治療の具体的な流れ 手術から最終的な被せ物の装着まで

抜歯即時インプラントがどのように進められるのか、具体的な流れを知っておくと、治療に対する不安も和らぐでしょう。 カウンセリングから最終的な歯が入るまでの一般的なステップは以下のとおりです。

  1. カウンセリング・精密検査  まず、CT撮影などでお口の中の状態を詳しく調べます。骨の量や質、神経や血管の位置などを三次元的に把握し、抜歯即時インプラントが可能かどうかを正確に診断します。治療計画や費用、リスクについてもしっかりと説明を受けます。
  2. 手術(抜歯とインプラント埋入)  麻酔をした後、周りの骨をできるだけ傷つけないように慎重に歯を抜きます。 歯を抜いた穴を利用して、インプラントを適切な位置・角度に埋め込みます。このとき、インプラントを正確な位置に埋入することが、長期的な安定性のために非常に重要です。インプラントと骨の間に隙間がある場合は、骨の再生を促す材料(骨補填材)で埋めることもあります。
  3. 仮歯の装着  インプラントが骨にしっかりと固定できた場合など、条件が良ければ手術当日に仮歯を取り付けます。これにより、見た目の心配をすることなく、普段通りに過ごすことができます。
  4. 治癒期間  インプラントとあごの骨がしっかりと結合するまで、通常3ヶ月から6ヶ月ほど待ちます。この期間中は、インプラントに過度な負担がかからないよう、硬いものを噛むのは避ける必要があります。
  5. 最終的な被せ物の装着  インプラントと骨が完全に結合したことを確認した後、歯の型取りをします。  その型をもとに、色や形が周りの歯と調和する、丈夫で美しい最終的な被せ物(人工歯)を作製し、装着して治療は完了です。

術後の痛みや腫れの期間と対処法

  • 痛みについて  手術中は麻酔が効いているため、痛みを感じることはありません。  術後の痛みは、処方される痛み止めで十分にコントロールできる場合がほとんどです。  痛みは手術当日〜翌日がピークで、その後は徐々に和らいでいきます。
  • 腫れについて  腫れのピークは、術後2〜3日目くらいです。  その後、1週間ほどかけてゆっくりと引いていきます。  内出血が起こり、頬にあざのような色が出ることがありますが、これも時間とともに消えていきますのでご安心ください。

【ご自身でできる対処法】

対処法 具体的な方法
薬の服用 処方された痛み止めや抗生物質を、歯科医師の指示通りに必ず服用してください。
患部を冷やす 腫れが気になる場合は、濡れタオルなどで頬の外側から優しく冷やします。冷やしすぎは血行を悪くするので注意しましょう。
安静にする 手術当日は、激しい運動や飲酒、長時間の入浴は血行が良くなりすぎるため避け、ゆっくりと休みましょう。
食事の工夫 手術した側で硬いものを噛むのは避け、おかゆやスープ、ゼリーなど、栄養があって柔らかい食事を心がけてください。

もし、痛みが強くなったり、腫れがなかなか引かなかったりするなど、気になることがあれば、我慢せずにすぐに歯科医院へ連絡しましょう。

起こりうるリスクとインプラント周囲炎の予防

抜歯即時インプラントは成功率の高い治療法ですが、外科手術である以上、リスクが全くないわけではありません。 治療を受ける前には、起こりうる可能性のあるリスクについてもしっかりと理解しておくことが重要です。

【主なリスク】

  • 感染  抜歯した直後の傷口は感染しやすいため、通常のインプラント治療よりも徹底した衛生管理が求められます。  手術後の抗生物質の服用や、お口の中を清潔に保つことが非常に大切です。
  • インプラントと骨の結合不全  ごくまれに、インプラントと骨がうまく結合しないことがあります。骨の量が少なかったり、喫煙していたりすると、そのリスクは高まります。
  • 歯ぐきの退縮  時間の経過とともに歯ぐきが下がり、インプラントの金属部分が見えてしまうことがあります。  これを防ぐため、手術の際に骨や歯ぐきを補う処置を行うことがあります。

【特に注意したい「インプラント周囲炎」】 インプラント周囲炎は、インプラントの歯周病ともいえる病気で、一度なってしまうと治療が非常に困難です。

  • 症状  インプラントの周りの歯ぐきが腫れる、出血する、膿が出るなどの症状が出ます。進行するとインプラントを支えている骨が溶けてしまい、最終的にはインプラントが抜け落ちてしまいます。
  • 予防法  インプラント周囲炎を防ぐためには、ご自宅でのセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが何よりも重要です。
予防のポイント 具体的な内容
セルフケア 毎日の歯磨きを丁寧に行いましょう。歯ブラシだけでは届きにくい部分は、歯間ブラシやタフトブラシ(毛先が小さなブラシ)を使って、インプラントの根元までしっかりと清掃することが重要です。
定期メンテナンス ご自身のケアだけでは落としきれない汚れを、歯科医院で専門の器具を使ってクリーニングしてもらいましょう。同時に、インプラントの状態や噛み合わせのチェックを受けることで、トラブルを早期に発見できます。

インプラントを長持ちさせるメンテナンス方法と頻度

インプラントを長く快適に使い続けるには、治療後のケアが非常に重要です。 適切なメンテナンスを続けることで、天然の歯と同じように守ることができます。 近年の研究報告でも、この点は繰り返し強調されています。

適切な治療計画と定期的なメンテナンスを行うことで、インプラントの長期的な安定性が期待できます。 患者さんの満足度も大きく向上することがわかっています。 メンテナンスには、ご自宅でのケアと歯科医院でのケアの2つがあります。

1. セルフケア(ご自宅での毎日のケア)  毎日の丁寧な歯みがきが基本です。インプラントの周りは汚れがたまりやすく、放っておくと「インプラント周囲炎」という病気になるリスクがあります。

  • 歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシ(毛先が小さなブラシ)も使いましょう。
  • インプラントと歯ぐきの境目を特に意識して、優しく丁寧にみがくことが大切です。

2. プロフェッショナルケア(歯科医院での定期的なケア)  ご自身のケアだけでは落とせない汚れを取り除き、問題がないかを確認します。  定期的に歯科医院で専門的なメンテナンスを受けましょう。

  • 頻度  お口の状態によりますが、3ヶ月から6ヶ月に1回が目安です。
  • 内容
    • 専門の器具を使ったクリーニング
    • インプラントや被せ物の状態、噛み合わせのチェック
    • レントゲン撮影による骨の状態の確認

治療後のケアを怠ると、ネジの緩みなどの機械的なトラブルが起こることもあります。 インプラント治療は、終わってからが本当のスタートなのです。

まとめ

今回は、抜歯したその日のうちにインプラントを入れる「抜歯即時インプラント」について、特徴から注意点まで詳しくご紹介しました。

治療期間を大幅に短縮でき、手術が一度で済むため、心と身体の負担を軽くできるのが大きな魅力です。また、歯がない期間がなく、すぐに見た目の美しさを取り戻せる点も安心できるポイントでしょう。

ただし、この治療は誰でも受けられるわけではなく、あごの骨の状態など、いくつかの条件をクリアする必要があります。治療を成功させるためには、信頼できる歯科医院で精密な検査を受け、納得のいく説明を受けることが何よりも大切です。

参考文献

  1. Malo P, Machado A, Medeiros R. “The All on 4 Concept Revisited.” Atlas of the oral and maxillofacial surgery clinics of North America 33, no. 2 (2025): 97-104.
  2. Sailer I, Sanz M, Cordaro L. “ORF IEM 2025 Consensus Report on the Clinical Recommendations for Immediacy in Implant Dentistry: From Single-Unit Restorations to Full-Arch Implant Prostheses.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 1-9.
  3. Dias D, Hermann F, Liñares A, Blanco J, Araújo MG. “Immediate Implant Placement and Restorations in Single-Unit and Multiple-Unit FDPs: A Scoping Review of the Current Evidence, Indications, and Clinical Protocols.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 11-34.
  4. Heimes D, Kämmerer PW, Beuer F, Pieralli S. “Current Evidence in Immediate Implant Placement and Restoration in Full-Arch Situations: A Narrative Review.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 35-50.
  5. Polido WD, Le B. “Current Considerations for Full-Arch Fixed Rehabilitations: A Narrative Review.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 51-56.

追加情報

[title]: The All on 4 Concept Revisited.

オールオン4コンセプト再考 【要約】

  • オールオン4コンセプトに関する論文であることを示している。
  • 元々のオールオン4コンセプトについての再検討、もしくは新たな知見の提示が論文の目的であると考えられる。
  • 論文の具体的な内容(例えば、臨床結果、新たな技術、既存技術の問題点など)については、本文の記述がないため不明である。 (※ 英語の要約本文がないため、タイトル情報のみから推測した要約です。 英語の要約本文が提供されれば、より詳細かつ正確な要約を作成できます。) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40818870

[quote_source]: Malo P, Machado A and Medeiros R. “The All on 4 Concept Revisited.” Atlas of the oral and maxillofacial surgery clinics of North America 33, no. 2 (2025): 97-104.

[title]: ORF IEM 2025 Consensus Report on the Clinical Recommendations for Immediacy in Implant Dentistry: From Single-Unit Restorations to Full-Arch Implant Prostheses.

抜歯即時インプラントにおける臨床推奨に関するORF IEM 2025コンセンサスレポート:単一ユニット修復からフルアーチインプラント補綴まで 【要約】

  • 2025年1月24~25日、スペインのマラガで開催された口腔修復財団主催の国際専門家会議(IEM)において、抜歯即時インプラントに関する臨床推奨の策定が目的として行われた。
  • 会議では、(1) 単一ユニットおよびマルチユニットFDPにおける抜歯即時インプラントと修復(現在のエビデンス、適応症、臨床プロトコル)と、(2) フルアーチ症例における抜歯即時インプラントと修復(適応症と限界)の2つのトピックについて議論された。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40900553

[quote_source]: Sailer I, Sanz M and Cordaro L. “ORF IEM 2025 Consensus Report on the Clinical Recommendations for Immediacy in Implant Dentistry: From Single-Unit Restorations to Full-Arch Implant Prostheses.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 1-9.

[title]: Immediate Implant Placement and Restorations in Single-Unit and Multiple-Unit FDPs: A Scoping Review of the Current Evidence, Indications, and Clinical Protocols.

抜歯即時埋入と即時修復:単一ユニットおよび多ユニット固定義歯における現状証拠、適応、臨床プロトコルに関するスコピングレビュー 【要約】

  • 本スコピングレビューは、解剖学的、外科的、補綴的因子に関する単一ユニットおよび多ユニット固定義歯における抜歯即時埋入(IIP)と即時修復(IR)の現状証拠を記述している。
  • PubMed、Embase、Cochraneデータベースにおいて、上顎前歯部および後歯部におけるIIPとIRに関するシステマティックレビューを電子検索した。文献データと研究の詳細を抽出した。
  • 合計28件のシステマティックレビューを含めた。ほとんどのレビューは、審美ゾーンにおける単一ユニットIIPとIRを改善するための解剖学的、外科的、補綴的因子を取り扱っており、臼歯または多ユニット義歯に関する証拠は限られていた。重要な解剖学的因子には、頬側壁の完全性、歯槽突起の寸法、頬側間隙の幅、歯肉表現型が含まれる。一般的に扱われた外科的因子には、フラップレス手術またはフラップ手術、インプラントの位置決め、骨または軟組織移植の使用が含まれる。補綴的因子では、即時荷重プロトコル、仮歯の咬合接触、スクリューリテーンド修復が強調された。
  • 慎重な患者選択、正確な手術技術、効果的な組織管理によって裏付けられた場合、IIPとIRは遅延プロトコルと同等の生存率を示す。間隙の幅、インプラントの位置決め、補助的な軟組織および骨移植は、輪郭を維持し、吸収を防ぐために審美ゾーンにおいて重要である。今後の研究では、抜歯即時埋入と修復の臨床的有用性を高めるために、後歯部および多ユニット義歯における証拠の不足に対処する必要がある。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40900554

[quote_source]: Dias D, Hermann F, Liñares A, Blanco J and Araújo MG. “Immediate Implant Placement and Restorations in Single-Unit and Multiple-Unit FDPs: A Scoping Review of the Current Evidence, Indications, and Clinical Protocols.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 11-34.

[title]: Current Evidence in Immediate Implant Placement and Restoration in Full-Arch Situations: A Narrative Review.

全顎症例における即時インプラント埋入と修復に関する最新のエビデンス:叙述的レビュー 【要約】

  • 全顎歯の抜歯が必要な成人患者において、即時インプラント埋入と修復に関する最新の外科的および補綴的コンセプトを評価することを目的とした叙述的レビュー。
  • PubMedを介したMEDLINEを用いた包括的な検索戦略により、2024年10月までに発表された研究を特定した。治療戦略、生存率・成功率、歯槽骨吸収量(MBL)、インプラント周囲の健康状態、患者満足度、生活の質(QoL)に関するデータを抽出し、統合した。
  • インプラント生存率は97%超、成功率は95%超と一貫して高く、解剖学的要因や患者の選択によってばらつきが見られた。MBLは1~5年間で0.29~1.48mmの範囲であり、即時アプローチの長期的アウトカムが有望であることを示唆している。補綴物の生存率は、ベニヤの破損やスクリューの緩みなどの機械的な合併症にもかかわらず、多くの場合98%を超えた。患者満足度とQoLは有意に向上した。術前計画、骨増強、初期安定性の閾値に顕著な違いが見られた。
  • 適切な計画を立て、適切な患者を選択した場合、全顎修復における即時インプラント埋入と修復は信頼性が高く、予測可能な治療法である。高い生存率とQoLの向上は、このアプローチの可能性を示している。しかし、機械的な合併症やMBLなどの課題については、プロトコルの最適化と高リスク集団への適応拡大のためのさらなる研究が必要である。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40900555

[quote_source]: Heimes D, Kämmerer PW, Beuer F and Pieralli S. “Current Evidence in Immediate Implant Placement and Restoration in Full-Arch Situations: A Narrative Review.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 35-50.

[title]: Current Considerations for Full-Arch Fixed Rehabilitations: A Narrative Review.

全顎的固定修復における最新の考察:叙述的レビュー 【要約】

  • 全顎的修復、特に即時インプラント埋入と即時荷重の併用に関する現在論議されているトピックをレビューし、批判的に考察することを目的とした研究。
  • PubMed検索を用いて、全顎的修復における即時埋入と即時荷重に関する最近の関連出版物を調査した文献レビューが行われた。レビューで特定されたサブトピックには、(1) 無望な歯列の定義と全口抜歯への影響、(2) 骨除去の役割、(3) 全顎的固定補綴物を支えるために必要なインプラント数、が含まれる。
  • 全顎的固定修復を支持するために必要なインプラント数については、強力な科学的証拠によって裏付けられている。無望な歯列の定義と骨除去の役割については、確立されたコンセンサスがなく、臨床的に議論されている領域である。
  • 無望な歯列の分類、補綴物の設計、骨減少、インプラント数には、個別化された治療計画とエビデンスに基づいた実践の遵守が必要である。エビデンスに基づいた臨床ガイドラインは依然として限られており、複雑なインプラント支持型全顎的修復の計画と実行に関する明確なプロトコルが臨床医に提供されていない。最適な結果と長期的な成功を確保するためには、臨床的専門知識と倫理的な意思決定を統合することが不可欠である。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40900556

[quote_source]: Polido WD and Le B. “Current Considerations for Full-Arch Fixed Rehabilitations: A Narrative Review.” The International journal of prosthodontics 38, no. 5 (2025): 51-56.